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熟成 [香]

今日は朝から冷たい雨。ジムをさぼって一日、家にいることを決め込みました。明日は発表会だから、「ギターの練習を!」ということかも!?

さてさて、タイトルの「熟成」ですが、お酒のお話でもお味噌のお話でもありません。香りのお話です。

以前からアロマに興味があり、本を見ながら自分で化粧水やリップクリームなどを作っていたのですが、9月からはアロマの資格を取るための教室に通っています。自分だけではなく、他の人も癒してあげられたらいいなぁ~と思い、あれこれ調べてみると資格が必要らしいとわかったからです。

教室では実際にハンドクリームや化粧水を作る楽しい実習もあるのですが、全身文系人間の私には宇宙人語のように聞こえる脳の仕組みについての用語や、香り成分の用語などが次々と登場し、普段全く使ったことがない脳の部分がチクチク刺激されている感じです。そんな講義の中で教えて頂いた14世紀のハンガリーの王妃、エリザベートの為に作られた「ハンガリアンウォーター」を実際に作ってみました。ハンガリアンウォーターは「ハンガリア王妃の水」とか「若返りの水」などとも呼ばれています。世界初の香水として香水史に残っていますが、元々は70歳を過ぎ、手足が痛んでいた王妃のお薬として献上されたものだそうです。王妃はこのハンガリアンウォーターのおかげでで痛みも和らぎ、その上隣国ポーランドの20代の王子様に求婚されたとか!その効能は、神経症、リウマチ、睡眠障害、聴覚障害、視力低下、血栓、食欲不振等々で、万能薬とされ、ヨーロッパ各地に広まったそうです。

レシピ
精製水 40ml
無水エタノール 20ml
精油 ローズマリー 10滴、ペパーミント 6滴、ローズオットー 4滴(またはローズAbs 8滴)、レモン 3滴、オレンジスイート 3滴


作りたてのハンガリアンウォーターはスッキリとした香りですが、先生の8年もののハンガリアンウォーターの香りは、甘く深いとても落ち着く香りでした。そんな訳で、私も作ったハンガリアンウォーターを長く熟成させて、香りの変化を楽しみたいなぁと思っています。でも、8年もするうちになくなってしまうと困るから、もう少し作っておこうかな。そうそう、ハンガリアンウォーターに入っているレモンは光毒性という紫外線当たると皮膚にダメージを与える作用があるので、お出かけ前は使わない方がいいそうです。

友よその罪を葬れ Un buen hombre [CINE]

リスト攻略シリーズ、第二弾。こちらも劇場未公開作品。

仕事上、贔屓にしてくれる上司でもあり、親友でもあるフェルナンドが彼の妻を殺害しているところを偶然目撃してしまうビセンテ。しかもフェルナンドもビセンテも大学で法学を教える立場。ビセンテは友情をとるか、正義をとるか苦しむ、というストーリー。

これは確かに難しい選択。ビセンテの場合、友情プラス自分の出世もあり、結局、友情を選択するのですが、その選択のせいで、更に泥沼にはまっていきます。

テレビのサスペンスドラマのような感じで、DVDを借りて家で観る分には損した感じはしません。でも、出世をめぐるライバルが個人の研究室の鍵をかけた引き出しにしまったはずの「証拠品」を何故か手にしていたり、それを見つけたことを警察に言う前に当事者の前に現れたりと、ちょっと変だなぁと思いました。

さて、「友情か正義か」。これは、苦しい選択ですね。この映画の場合、犯罪者は親友ですが、これが家族だったら、もっと辛い選択。もし、自分にこんなことが起こったら・・・。やっぱり最初はビセンテみたいに「沈黙」を選ぶかな???でも、時間が経つうちに、自首するように説得するかな???

このところ、オリジナルのタイトルの方がいいな、と思うことが多いですが、こちらもスペイン語の通り、『善人』みたいなタイトルにした方が映画にあっているような気がします。


最終爆笑計画 Spanish movie [CINE]

先日、学会のS氏の発表で「日本語の字幕がついているスペイン語のDVDリスト」なるものを頂きました。これまで、日本で観られるものはホラー以外大体観ているつもりだったのですが、未公開でDVDにだけなっている作品、随分たくさんあったのですね。このリスト、私の身辺の映画好きの人たちを「めらめら」させてしまいました。私も近所で借りられるものから少しずつ、攻略中。

そんな中の1本、『最終爆笑計画』。「コメディー」に分類されていますが、正直、私はこういうタイプの悪ふざけに全然ついていけません。何がおかしいのかサッパリ??早送りをたくさんしながら観ました。唯一、興味深かったのは、もともとのタイトルが"Spanish movie"というだけあって、スペインの有名な映画のパロディの連続なので、もとの映画のシーンと比べることかな。スペイン映画をたくさん観ている人と一緒に見たら楽しいかもしれません。私が気づいたのは『永遠のこどもたち』『パンズラビリンス』『ボルベール』『モルタデロとフィレモン』『オープンユアアイズ』『アザース』。

ノエル・ホーザ~リオの詩人 Noel Rosa o poeta da Vila e do povo [CINE]

今日からブラジル映画祭が始まりました。先週、中原仁さんの解説の予習会に参加して、一刻も早く観たくなり、初日に行きました。ノエルの映画のオープニングの"São Coisas Nossas"からぐっときます!Noelの作品でいくつか大好きな曲がありますが、映画では今まで知らなかったNoelの素敵な曲がたくさん!それに、Ivan LinsがNoelのONDE ESTA A HONESTIDADEをギターで弾き語りするところも良かったし、やんちゃなNoelのたくさんのエピソードもとてもおもしろかったです。また、この映画の中で一番登場が多いZe Renato、今まで知らなかったのですが、とても声が美しくうっとりするくらい素敵!家に帰ってから早速CDを注文しました。でも・・・本当に欲しいCDは在庫切ればかり・・・。YouTubeでいくつか見つかったものをダウンロードしたりしていたら、すっかり夜更し。明日は日曜日だから、いいかな。。この映画、DVDにならないかなぁぁぁ!!!!!!映画館でEちゃんに会ったので、帰りはおいしい西安料理を食べて帰ってきました。幸せな週末なのでした[るんるん]

幸せパズル Rompecabezas [CINE]

昨日、映画の日だということに気づき、ちょっと予定を変更して『幸せパズル』を観に行きました。チラシを読んだときは、ステキな映画そうだなぁ~と思ったのですが・・・。

映画の中で話されるアルゼンチンのスペイン語はおもしろいし、マリアの家族のだんらんの場面に何気なくマテ茶が出てきたりするのはいいのですが、マリアに全く共感できず、見ていていや~な感じがしました。

広告ではマリアのだんなさんヒドイ人なのかと思ったけれど、それ程ではなく、一生懸命に働く普通のお父さんという感じ。息子たちも特別優等生でもないけれど、普通の青年。お金の苦労もなく、マリアは普通の幸せな主婦だと思います。でも、家族がいれば、全部が自分の時間ではないし、思い通りにならないこともあるでしょう。自分の好きな事=パズルを家族に隠れて真夜中にしたりして、「主婦って大変だな~」と前半では思ったりしたけれど、家族に嘘までついて出かけたり、思っていることをぐちぐちと内に秘めている感じが好きになれませんでした。

そもそも、この映画のタイトルも、原作通り『パズル』にでもしてあれば、観た後にこれほどがっかりしなかったと思うのですが、わざわざ「幸せ」をつけて、いかにもハッピーな映画のように宣伝されると、「嘘つき!」と言いたくなります。この映画で幸せなのはマリアだけなのではないでしょうか・・・。それとも、この幸福感、専業主婦になったらわかるのかな?????

MISS BALA 銃弾 [CINE]

映画祭東京編、最後の映画。バイオレンス・ムービーは後で怖い夢を見るかもしれないから見ないことにしています。この映画も初めは見るつもりはなかったのですが、映画館についてからリーフレットを見ると実在するミスコン女王の事件がベースになっている、と書いてあったので気が変わりました。

ミスコンに出場する予定だった普通の女の子がお友達と一緒にクラブにいたところ、犯罪現場を目撃してしまい、それを訴えた警官も犯罪組織とつながっていて、どんどん追い詰められていくというストーリー。メキシコの現実を知らしめるために撮影された映画です。

警官も役人も腐敗していて、まともなことを言おうとすると命を狙われる・・・。でも、そんな国から逃げることもできず暮らしていかなければならない人たちが、今、一体、どのくらいいるのでしょう。同じような映画を何度となく見たことがあるような気がしますが、状況は良くならないように思います。こんなことがなければ、メキシコも他の中南米も豊かな自然に恵まれ、遺跡もあり、素晴らしい音楽もある魅力的な場所なのになぁ。

映画を観ながら思ったこと・・・。主人公のラウラは若くて美人だったから犯罪組織の悪事に加担するように強要されたけれど、私が目撃者だったらその場で殺されていたに違いない。

最後の映画が重いテーマだったので、疲れました。

マルティナの住む街  Primos [CINE]

日本語のタイトルよりスペイン語のPrimos(いとこたち)の方がピッタリ。結婚式をドタキャンされたディエゴを慰めるためにいとこのフリアンとミゲルが若い頃に過ごしたComillasという村を訪れるお話。Comillasの街並みもきれいだし、全く違うタイプの3人がそれぞれいい味を出していて好感が持てます。私が一番好きなのはミゲル。ディエゴの昔の彼女の息子とのやりとりが愛らしいです。お祭りで3人が昔のように歌う場面も楽しいです。

雨さえも~ボリビアの熱い一日~ También la lluvia [CINE]

昨日、東京のラテンビート映画祭が終わりました。最終日になんとか3本、観ることができました。

まず『雨さえも』。最初から最後まで目が離せない作品でした。コロンブスの新大陸発見の映画を撮るためにボリビアを訪れたスペインの映画関係者たちがボリビアの水戦争に巻き込まれていくお話です。「水戦争」とはボリビアで実際に起きたことです。1999年、ボリビアで水道事業の民営化に伴い、アメリカの会社がボリビアに入りました。すると水道料金が200%も値上げされ、それに反発した住民たちがデモを行い、政府と衝突。多くの犠牲者が出ました。

映画の最初の方ではプロデューサーのコスタが「英語の映画にしていれば予算が2倍くらいとれたのになぁ~」とボヤいたりして、スペイン語圏の映画関係者のジレンマが伝わってきたりしておもしろいなぁと思っていました。『フリーダ・カーロ』とか『宮廷画家ゴヤは見た』とかって、スペイン語の方がいいに決まっているのに英語の作品なのを残念に思っているので、映画関係者ならもっともっと残念に思っているハズですよね。そういう映画作りへの興味から、次に文化摩擦に目が移ります。

映画の中で南米大陸に元々住んでいた人たちの役をボリビア人の素人から募ります。そこで、監督のセバスティアンの目にとまったのが眼光鋭いダニエル。コスタが「アイツは問題を起こすに決まっているからやめとけ」というのをセバスティアンが押し切って採用。でも、案の定、水戦争のデモの先頭に立って逮捕されたりと映画の撮影に支障が出ます。そのダニエルと映画スタッフとのやりとりもはっとさせられた場面がいくつもあります。例えば、映画を撮り始めた頃、コスタのところに英語の電話が入って、コスタは側にいるダニエルは英語がわからないと思って「ここの(ボリビアの)スタッフは一日2ドルでも大喜びだよ。安上がりで助かる。」というようなことを話します。でも、ダニエル、アメリカで働いたことがあって、英語がわかり、「お前も他の欧米人と同じだな」と言います。コスタは悪気はなかったのですが、自分の言葉の無神経さに気付き、その晩、ダニエルの家に謝罪に行きます。こういうこと、私も気づかないうちに言っているかもしれません。物価の安い国に言ってあからさまに「安い!」と大喜びしたりするのって、実はすごく失礼になるかもしれません。もうひとつ、ダニエルがセバスティアンをたしなめる場面がありました。それは、インディオの赤ちゃんを水に沈めるフリを撮影しようとした時です。セバスティアンは赤ちゃんを実際に水につけるのではなく、人形を用意し、「フリ」だけしてくれるように頼むのですが、インディオの女性は頑なに拒否します。セバスティアンには何故彼女たちが拒否するのかわかりません。私もわかりません。でも、それが文化の違いなのだと思います。だから、理解できないからと言って腹を立てること自体、おかしいのです。ダニエルはセバスティアンに「撮影よりも重要なことがある」というようなことを言いますが、その通りです!!

さて、映画スタッフは水戦争の為、撮影を続けられなくなっていくのですが、最初はダニエルの採用も反対していたコスタは、命の危険があるのに、ダニエルの娘を助けに行ったり・・・最後の方は泣けます!!

この映画はDVDになったら絶対欲しいなぁ~。

済州島 [VIAJE]

韓ドラ好きのMちゃんと済州島に行ってきました[るんるん]

初日はお昼過ぎに済州島に到着。ホテルチェックインまで時間があるということで、免税店に連れていかれました。ここで、カタツムリクリームを購入。カタツムリクリームと言ってもいろいろなメーカーがあり、Mちゃん情報によるとIt's skinというメーカーのものが一番いいらしいのですが、免税店にはありません。(後日、新済州で発見、購入)。流石、美人が多い国だけあって、化粧品が豊富!!お土産にぴったりのかわいいパッケージのものも多く、見ているだけでも楽しいです。

旧済州市にあるホテルにチェックインした後、早速、近くにある三姓穴(삼성혈)へ。昔、耽羅という国だった済州島の建国神話に登場する遺跡です。日本語の神話アニメも見せてもらえたので、わかりやすかったです。その後、博物館にも行き、まずは済州島について学習?お腹がすいた頃にはヨン様も行くというアワビ専門店「珊瑚鮑」へ。アワビ粥、焼き物、ビビンバ・・・、どれもとてもおいしくて満足!ひとり30000ウォンでした。
夜はあかすり!!

2日目
あまり交通の便が良くない済州島。この日は1日タクシーをチャーターして世界遺産などを一気にまわりました(1台8時間1万円)。運転手さんは日本語がとっても上手なハラボジ(おじいさん)で、いろいろな済州島のお話も伺えてとても良かったです。

万丈窟(만장굴)という世界遺産の洞窟探検。世界最長の溶岩洞窟だそうです。(暗いのであまりヨイ写真は撮れませんでした・・)


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これは、もしかしてチソン主演の『太陽をのみ込め』(태양을 삼켜라)に出てくる場所??

城山日出峰(성산일출봉)
登る前にはまず、腹ごしらえ!運転手ハラボジと一緒にジャージャー麺を食べました!


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こんなところ、登れるかなぁ~。登る前にみかんを購入。

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登れた!!でも、疲れすぎで頂上でみかんを食べるのを忘れてしまいました(とほほ)

オールインハウス.jpg
オールインハウス。ドラマは観たのですが、建物の中には入りませんでした。とても景色がいいところです。

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城邑民俗村(성읍민속마을)は現在でも実際に人が生活している村。家の中は今の生活に合わせて自由に変えられるそうですが、外側は勝手に変えることができないので、維持するのが大変だそうです。ボランティアのアジュマが村を案内してくれます。(でも、最後にいろいろな物産品のコーナーが待っている)この村ではチャングムの撮影もされたとか。
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甘み、酸味、苦み、塩味、辛みの5つの味があり、咳止め、疲労回復の効果もあるという五味子茶(オミジャチャ)長い時間タダで案内して頂くのも悪いし、もともと伝統茶が好きなので、重いけれどここで買いました。他に馬の骨の錠剤とか、渡辺謙さんも買いに来るという冬虫夏草なるものがありました。

そして・・・Mちゃんと私は初チマチョゴリ写真撮影へ!!お姫様みたいなのとか、ハン尚宮のようなかつら付きとか、いろいろあって、かなり迷う・・・。民俗村から新済州までちょっと山道が続いたので車酔いしていた私が突然元気になり、ハラボジも苦笑。さんざん迷って、Mちゃんはお姫様、私は一般人のチマチョゴリを着て写真を撮ってもらいました。額縁入り!!(飾るところがないなぁぁ)

この日の最後はお刺身のお店でハラボジとさようなら。1日中、楽しくお話をしたり、覚えたてのハングルを直して頂いたりしているうちに、本当にハラボジみたいに思えました。

この日はチンジルバンに行って、ドラマのように頭にまるまるしたタオルを巻こうと企画したのですが、間違えて普通のサウナに行ってしまいました。チンジルバンでゆで卵も食べたかったのに、これは次回の課題!?ところで、ドラマでよく見るあの不思議なタオルの巻き方ですが、2,3年前にはすごく流行ったらしいのですが、今する人はあまりないそうです。

3日目
自分たちでバスに乗って、中文リゾートへ!こちらはゴージャスなホテルが立ち並ぶまさに、リゾート!!
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天帝淵瀑布(천제연폭포)
滝の上の方まで行けて、海まで見渡せ、眺めがとてもいいです。

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チヌンパンガーデンという少し離れた場所にあるお店に黒豚の五枚肉(오겹살)を食べに。オイシイ!!
夜、ロッテホテルの火山ショーを見て、またバスで新済州へ。夜10時くらいになってしまったので、とりあえず開いているお店に入り、すいとんを注文。すると、洗面器のような巨大に器が!!2人で頑張ったけれど、半分くらい残してしまいました。ゴメンナサイ。

4日目

朝はお粥!これがまた巨大な器。伝統粥の中からMちゃんは黒ゴマ、私はかぼちゃを選び、どちらも白玉が入っていてとてもおいしかったのだけれど、また完食できず。午後に食べたパッピンスというかき氷もそうだけれど、大きな器のものを何人かで分けて食べるような大きさが普通なのかなぁぁ。これは、一人旅だったらお食事の時はちょっと大変かも・・・。

観徳亭(관덕정)
済州島で最も古い木造建造物。1448年、武芸練習場として作られたそう・・

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このトルハルバン(石おじいさん)は観徳亭の裏のもの。本物かどうかわからないけれど、顔がかわいいので、気に入っています。

お天気にも恵まれ、楽しかった済州島。近いので、また是非行きたいデス♪



Loliのこと [ESPAÑA]

この夏、イタリア人の友人の紹介で2週間、スペインのコルーニャでスペイン語とガリシア地方の文化を勉強してきました。学校と言っても、以前、友人が行った学校は経営者の都合で閉鎖され、そこで働いていた先生たちが新たに立ち上げたばかりの小さな小さな語学学校です。学校の施設もまだなく、別の語学学校の教室を間借りしています。でも、先生たちはみんな、とても熱心!!熱心すぎていつも授業が30分とか1時間(時にはそれ以上)延長されて、ちょっと大変だったけれど、アットホームでこちらのニーズにも最大限答えてくれようとしてくれ、とても良かったです。

さて、その学校が2週間のホームスティ先として紹介してくれたのが、4年前に友人が滞在したLoliの家です。朝食、昼食付きで1泊28ユーロ(だいたい3000円弱)です。Loliは国籍はスペインですが、キューバのハバナ生まれ。2週間の間、とてもたくさんのことを話しました。それに、Loliのお料理はレストランを開けるくらいの腕前。ガリシア料理やキューバ料理・・・滞在中のランチは一度たりとも同じものが出されたことはありません。
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お料理用、バナナを調理中のLoli。このバナナは普通のバナナよりも甘みが少なく、ちょっとお芋風。この写真の日は煮込みでしたが、輪切りにしたものをちょっとつぶして、炒めたお料理が出たときもありました。
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豚さん!そういえばスペインではDel cerdo me gusta hasta los andares.(豚だったらその歩き方まで好き!)と言われるくらいよく食卓に上ります。
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キューバ風デザート、Dulce de leche。アルゼンチンのキャラメル風のDulce de lecheとは違い、色も白っぽいです。チーズと一緒に食べることが多いのだとか。
朝食も毎朝、生のフレッシュオレンジジュースを出してくれました。今でもLoliのお料理がとても恋しいです。

Loliは私の胃袋を魅了しただけでなく、その人柄も素敵!例えば、週末、電車やバスでちょっと遠出する時には、それほど近いわけでもないのに、必ず駅やバスターミナルまで送ってくれたり・・・。私と友人は夕食は各自でとるというコースを申し込んでいたので、学校帰りに軽く食事したり、サンドイッチなどを買って帰ったりしていたら、ある日、「今日はキューバ風サンドイッチにするから、夜は何も買ってこなくていいわよ」と言ってくれたり・・・彼女のホスピタリティには学ぶべきところが沢山!でも、それは今回、出会った人たちみんなに言えることだけれど・・・。

もうひとつ、Loliのキューバ話も小説になりそうなお話で、昔の写真までおねだりして見せて頂きながら耳を傾けました。Loliの母方のおじいさんはスペイン人。ガリシアの農家の生まれだったのですが、農家の仕事が自分に合わないと思い、1918年にキューバに渡り、そこで家具屋さんになり、かなり蓄財したそうです。その後、スペインにいた奥さんや子ども(Loliのお母さん)をキューバに呼び寄せます。そしてLoliのお母さんはスペインのカタルニア出身の男性と結婚し、Loliは1954年、キューバのハバナで生まれました。キューバが政府軍と反政府軍との戦いで落ち着かない時期です。そして、1959年のキューバ革命!当時、Loliの家族はハバナではなく、Morónという場所で薬局を営みながら比較的豊かな生活をしていました。ところが、革命後、経営していた薬局は一晩のうちに国営になり、カトリックの学校に通っていたLoliは随分いじめられたりしたそうです。キューバを脱出することも考えたそうですが、その頃、Loliのおばあちゃんの体調が悪く家族みんなで脱出することができませんでした。それでも、少しずつ荷物をスペインにいる親戚に送るなど準備をしていたそうです。そして1965年、おばあちゃんが亡くなってから、本格的にキューバを去る準備を始めたそうです。たくさんの書類や手紙を燃やしたことをよく覚えていると言っていました。そして、実際にキューバからスペインに行くことができたのが1969年です。その時、キューバ国外に持ち出しが許されたのはひとり25キロのスーツケースひとつだけだそうです。私が平凡な子ども時代を過ごしていた時、Loliは大変な経験をしていたのだと思うと、胸がきゅんとしました。


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