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海のカテドラル LA CATEDRAL DEL MAR [LIBROS]

2007年にバルセロナを訪れた時、この辞書ほどの厚さのある本を友人という友人が持っていました。もちろん本屋さんの目立つ場所に平積み。みんながおもしろいと言うし、タイトルにも惹かれるし、何度も買おうかな、と迷ったのですが、既に数冊の本で重くなったスーツケースと、通勤時にこの本を持ち歩くことを考えて買うのを我慢。きっと、近いうちに翻訳もでるだろうとも思っていました。2010年に翻訳が出ていたこと、全く気づかず、連休前に偶然見つけ、今度は迷わず買い!日本語版は文庫本だし、2冊になっているので、これなら持ち歩けるし、寝そべって読んでいても手も疲れない!?

久々にベストセラーになったのも納得のおもしろい本でした。舞台は中世のバルセロナ。主人公は逃亡農民のアルナウ・アスタニョル。次から次へと降りかかってくる理不尽な不幸に打ちのめされながらも、生き抜くアルナル。中世の貴族や宗教関係者の傲慢さに腹を立てたり、子どもながらバスターシュ(海の仲仕)という船の貨物を運ぶ作業員となり、「海のカテドラル」建設のための石を運ぶアルナウの場面に涙したりしながら、一気に読みました。(GWで良かったなぁ)迷路のようなバルセロナの旧市街を歩いている途中、この物語の舞台でもある海の聖母教会に数回行ったことがあります。モンジュイクから、その教会まで大きな石を背中に担いで人が運んでいたとは、どれほど深い信仰心だったことでしょう。またバルセロナを歩いてみたくなりました!

この物語で敬虔なカトリック信者であるアルナウはユダヤ人やモーロ人の友と揺るぎのない信頼関係を築きます。一方、親戚の家族たちには酷い仕打ちをされます。・・いろいろ考えさせられました。いとこのマルガリータも報いを受けても良かったのに!とちょっと残念!??

翻訳は『風の影』の木村裕美さん。翻訳も素晴らしいと思いました。やっぱり、今度原書も読んでみようかなぁ。
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